犬の事あれこれ
スタンダードスタンダードとは
各ケンネルクラブが公認している犬種の、それぞれの理想的な形態や特質を文書により規定したもので、「JKC全犬種標準書」も、国際上の犬種標準書の作成基準方式に従って作られており、ドックショーなどの審査もこれに基づいて行われます。

スタンダード秋田犬のスタンダード
JKC(ジャパンケンネルクラブ)による秋田犬のスタンダード
☆ 原産地 日本(秋田県大館地方を中心とする)
☆ 沿革と用途  東北地方にいた日本古来の中型獣猟(マタギ)犬に、1630年代の慶長年間、秋田地方の藩主佐竹候が藩士の闘志を養うため、闘犬を奨励し、土着犬などとの混合によって作出され次第に大型化した。大正年間保存運動がおこり、昭和6年天然記念物の指定を受け、広く愛育されるようになった。諸外国でも日本を代表とする犬種の一つに公認され、現在は家庭犬として飼育されている。
☆ 一般外貌  骨格頑健で体躯の均整のよい重厚味を有する大型犬で、性相は顕著で素朴感があり、高い品位と威厳を有し、硬い体質をしている。体高と体長の比は10対11であるが、牝は体長がやや長い。
☆ 性格  性質は沈着、忠実、従順で、感覚敏感である。
☆ 頭部  スカルは体躯につり合った大きさで、前頭部は広く、ストップは判然とし はなく、明確な額溝がある。頬は適度に発達し、鼻筋は真っ直ぐで、鼻は、大きく黒い。白犬のものは肉色でも許される。マズルは中庸の長さで力強く、元は太く先は細く尖らず、歯は堅固で、シザーズ・バイトである。唇はよく引き締まる。目は比較的小さく、ほぼ三角形で、両目は適度な間隔をもち、暗褐色で、暗色をよしとする。耳は比較的小さく厚く、先端はわずかに丸味をもち、三角形で、両耳の間隔は適度に離れ、前傾して立っている。
☆ 頸  太くたくましく、デューラップはなく頭部とのつり合いがとれている。
☆ ボディ  背は水平で力強く、腰は幅広く力強い。胸は深く、全胸はよく発達し、肋は適度によく張り、腹はよく引き締まっている。
☆ 尾  付け根は高く、太く力強く背上に巻き、長さはほぼ飛節に達する。
☆ 四肢  背は適度に傾斜して発達し、前腕は真っ直ぐで骨太く肘はよくしまる。後肢はよく発達し、力強く、適度の角度をもち、指は厚く丸く、よく緊握して隆起している。
☆ 被毛と毛色  毛質は上毛が剛直、下毛は柔らかく密生し、キ甲、臀部やや長く、尾の毛は他所より長い。毛色は赤、虎、胡麻、白。なお、白以外の毛色は裏白でなければならない。
☆ 歩様  弾力的で力強い歩様をする。
☆ サイズ  体高 牡 67cm、牝 61cmでそれぞれ上下各3cmまでとする。
☆ 欠陥   1.陰睾丸 2.立たない耳 3.垂れ尾 4.長毛(むく毛)
☆ 欠点   1.斑 2.マスクの黒いもの 3.シャイ 4.極端な不正咬合 5.短尾6.舌斑 7.反対性相 8.虹彩の淡いもの 9.欠歯
 JKC全犬種標準書より抜粋

スタンダード シェットランドシープドックのスタンダード
JKC(ジャパンケンネルクラブ)によるシェットランドシープドックのスタンダード
☆ 原産地  イギリス(シェットランド諸島)
☆ 沿革と用途  イギリス最北端にあるシェットランド諸島原産の牧羊犬である。その歴史はきわめて古く、スコットランドの牧羊犬の歴史に匹敵するものと思われる。一説によるとスコットランドのボーダー・コリーの先祖でこの地にきて小型の家畜の番犬をしていた犬と、くじら漁のため北海へきた漁師が連れていたサモエドなどのスピッツ・タイプの犬の混血に、さらにラフ・コリーが配されて作出されたと伝えられている。荒涼とした島なので動物も植物も通常の大きさにならないのがこの島の特徴で、長い年月の間に小型化したというように考えられる。19世紀の終わりごろイギリスに紹介された。1909年に登録が認められるようになったが、当時は作業犬タイプとショータイプの二通りの犬がいて、大きさなども一定していなかった。体高について厳しいのはそういう背景があったためである。日本には昭和33年に紹介され、近年は人気犬種のトップとなった。 牧羊犬、家庭犬
☆ 一般外貌  小型で、手ざわりの荒い長い被毛を持っている作業犬である。外貌は均整がとれていて、どの部分も全体に対してつり合いがとれていなければならない。
☆ 性格  感覚鋭敏だが、明朗で従順な性格を有している。
☆ 頭部  頭部は、マズルにかけてくさび形で、スカルは平らで両耳間は適度に幅広く、頬はあまり張らない。ストップは浅いが明らかで、マズルは長く細くなっている。鼻筋はまっすぐで長く、鼻は黒い。歯は白く堅くシザーズ・バイトである。目は中位の大きさのアーモンド形でやや斜めについていて、眼色は褐色で、ブルー・マールのものはブルーまたはシルバー、あるいは青磁色が双方または片方にある。耳は小さく、付け根は適度の幅で先端が前方に垂れ、半直立ちに保持する。
☆ 頸  頸は長く、筋肉に富み、アーチし誇らしげに保持する。
☆ ボディ  キ高は高く、背は真っ直ぐで固く短く、腰は筋肉に富み、尻は力強く幅広くわずかに傾斜する。肩は比較的幅広く、肩甲骨と上腕骨の角度は90度である。胸は深く、肋はよく張っている。腹はよく引き締まっている。
☆ 尾  足根までの長さで垂れ、先端はわずかに上方に向かってそり、低く保持する。
☆ 四肢  前肢は比較的太く真っ直ぐで、バスターンはやや傾斜している。指は堅く握り隆起し、パッドは厚く弾力がある。後肢の大腿は筋肉がよく発達して柔軟性に富み、スタイフルはよく曲がって、足根は低くつき力強い。パッドは堅く弾力があり、爪は堅く暗色がよい。
☆ 被毛と毛色  毛質は上毛が長い粗毛で、下毛は短く柔らかく密生している。飾り毛は頸の周囲と胸、前肢の裏側、足根以上、尾の裏側にあって、顔、耳、前肢の前面および足根以下は短い。毛色はセーブル・アンド・ホワイト、 ブラック・ホワイト・アンド・タン(トライ・カラー)、 ブルー・マール、 ブラック・アンド・ホワイト(バイ・カラー)、である。
☆ 歩様  速歩時は軽快で滑らかな歩様を示す。加速されると一直線の中心近くに着地して運歩するのが、本犬種の特徴である
☆ サイズ  体高  牡牝とも33cm〜41cm以内とする
☆ 欠陥  1.陰睾丸 2.プリンドルの毛色 3.50%以上のホワイトの毛色のあるもの 4.アンダーおよびオーバーサイズ
☆ 欠点  1.極端な不正咬合 2.短毛 3.シャイ 4.反対性相 5.短く太い頸
 JKC全犬種標準書より抜粋
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